平均寿命が延び「人生100年時代」などと言われています。

一方で将来もらえる年金は、少子高齢化により確実に少なくなることが予想されています。

そういった背景の中で、「マネーリテラシー」お金の知識を持ち、それをうまく活用する能力がますます重要になってきています。

その一環として、人生の中で一番高い買い物と言われている「住宅購入」についての「マネーリテラシー」を考えてみたいと思います。

これからの日本で訪れる「人生100年時代」「少子高齢化』」「人口減少」といったキーワードをポイントにこれからの【住宅購入】について考えてみたいと思います。

総務省が4月12日発表した2018年10月1日時点の人口推計によると、外国人を含む総人口は17年の同じ月に比べて26万3千人少ない1億2644万3千人でした。減少は8年連続。減少率は0.21%で、統計を取り始めた1950年以来、最大。

そのことからもこの先住宅の流通量が減り、今後ますます不動産の資産価値の2極化が拡がることが予想されています。

そのため、以前にもまして「物件選び」が重要になってくると思われます。

日頃のお客様のご相談で、住居に関する将来の「ライフプラン」シミュレーションの中で「子供が成長するまでは、広く上下階を気にしなくよい一戸建てに住み続け、その後子供が独立して夫婦2人きりになったら、その家を売った資金で、駅近の2人で住めれば充分な広さの中古マンションに住み替えたい」、といったご希望がとても多いのですが、今後は、そのような住み替えが難しくなる可能性があります。

その理由は、今後の人口減少により不動産が余り空き家が増え、売却したくてもなかなか売れない物件が増えることが予想されているからです。

一方で、立地によっては人が集まり活気に満ちて住宅価格が維持しされ、もしくは一部では上昇する物件も出てくるといった今まで以上の不動産の資産価値の「2極化」が予想されているのです。

売れなければ、住み替えなければいいわけですが、エリアによっては、人口が減り買い物施設や病院などの住環境インフラが減って、そこに住み続けるのが難しくなるかもしれません。

又、売れなくても余分な資金があり、その資金で駅近のマンションが購入できれば良いのですが、そのような方は少ないと思います。

ましてや、人生100年時代で年金だけでは生活費が足りないと言われている老後において、余分な資金をねん出できる方は少ないと思われます。

反対に、老後の生活資金が足りなくなる方が増えることでしょう。そういった方のために、住居を活用して生活資金の一部をねん出する制度があります。

代表的なのは、「リバースモーゲージ」です。自宅を担保にして返済不要のお金が受け取れ取れる制度です。

又、「リースバック」という制度もあります。自宅を売却して資金を受け取る一方で、賃料を払いそのままその自宅に住み続けられる制度です。

上記制度は、住宅に一定の資産価値があること等が条件になります。その他、注意しないといけない点もありますので実際に利用する際は専門の方にしっかり相談して認識不足がないように気をつけましょう。

時代の変化でこれからは、不動産資産を活用しながら老後生活資金の一部をねん出する、これに類する制度を扱う金融機関が増えてくると思われます。

売却して住み替えるにしても、賃貸で貸すにしても「リバースモーゲージ」や「リースバック」を活用するにしてもその時の住宅の資産価値が重要になるのです。

上記の点から、今後はますます将来も資産価値が下がらず維持できるそういう物件を探す「物件を見る目」「安心して相談できる専門家(不動産会社の担当者など)、すなわち「物件選び」が重要になってくると思われます。