秋も深まり、朝夕は肌寒さを感じる季節となりました。
街路樹が色づき始めると、一年の終盤に向けて仕事や生活もひと区切りを意識する方が多いのではないかと思います。
不動産市場においても、秋は売買が動きやすい時期といわれています。
年度末や年明けに向けて投資の準備を進める法人、あるいは税対策を考える個人投資家の動きが目立ち始めるからです。
特に今年は、金利の動向や円安といったマクロの影響を受けつつも、実需と投資の双方で堅調さが見られます。
私自身、テナント賃貸営業を十年以上経験した後に収益不動産売買に携わるようになりましたが、現場で感じるのは「物件の希少性」が以前より際立っていることです。
土地の仕入れや建築コストの上昇で新規供給が限られている分、既存の築浅物件や好立地の案件にはこれまで以上に注目が集まっていると思います。
一方で、投資判断においては利回りだけでなく、エリアの将来性やテナント需要の安定性を丁寧に見極めることが重要です。
例えば、駅前再開発や大学移転など地域の変化は、中長期的な賃貸ニーズを左右します。
秋は不動産を見に行くにも適した季節ですので、現地を歩き、街の雰囲気を感じていただくのも良いと思います。
年の瀬に向けて、不動産投資を検討する方が一歩踏み出すお手伝いができればと願っています。
市場の動きを冷静に見極めながら、実り多い秋となるよう努めてまいります。